自然に近い場所で暮らしたい。でも、東京の仕事は続けたい。週に何度か出社する働き方なら、新幹線駅のある街が移住先の候補になります。
ただし、駅から東京までの乗車時間だけで決めると、移住後に負担を感じることがあります。駅までの移動、会社から支給される交通費、朝夕に利用できる列車まで含めて考える必要があります。
この記事では、東京駅へ新幹線で乗り換えなしで移動できる11の街を比較します。通勤の負担を抑えたい人、海や温泉の近くに住みたい人、高原や山のある暮らしを選びたい人に向けて、候補の絞り方をまとめました。
出社頻度別のおすすめは、交通費や暮らしとのバランスを考えた筆者の判断です。通勤できる回数を保証するものではありません。
このサイトの評価条件はこちらにまとめています。
東京へ新幹線通勤できる11の街を比較
最初に、利用駅と交通費を比べます。料金は大人1人・片道・普通車自由席で利用する条件です。
| 街 | 利用駅 | 自由席片道 | 往復 | 候補にしやすい出社頻度 |
|---|---|---|---|---|
| 小山市 | 小山駅 | 3,680円 | 7,360円 | 週1〜2回。週3回以上は定期券も比較 |
| 宇都宮市 | 宇都宮駅 | 4,600円 | 9,200円 | 週1〜2回 |
| 高崎市 | 高崎駅 | 4,600円 | 9,200円 | 週1〜2回 |
| 三島市 | 三島駅 | 4,070円 | 8,140円 | 週1〜2回 |
| 熱海市 | 熱海駅 | 3,740円 | 7,480円 | 週1〜2回 |
| 那須塩原市 | 那須塩原駅 | 5,600円 | 11,200円 | 週1回を中心に検討 |
| 安中市 | 安中榛名駅 | 4,930円 | 9,860円 | 週1〜2回。駅への移動も確認 |
| 静岡市 | 静岡駅 | 5,940円 | 11,880円 | 週1回を中心に検討 |
| 佐久市 | 佐久平駅 | 6,040円 | 12,080円 | 週1回または月数回 |
| 上田市 | 上田駅 | 6,370円 | 12,740円 | 週1回または月数回 |
| 長野市 | 長野駅 | 7,920円 | 15,840円 | 月数回を中心に検討 |
料金資料の確認日:2026年10月6日。東北・上越・北陸新幹線はJR東日本「タッチでGo!新幹線」の公開料金表、東海道新幹線はスマートEXの普通車自由席料金表を参照しています。スマートEXの参照資料は2025年4月1日時点の表です。購入前には予約画面等で最新の金額をご確認ください。
料金には自宅から駅までの移動、駅の駐車場、東京駅から勤務先までの交通費を含みません。指定席、定期券、割引商品を使う場合は金額が変わります。
乗車時間は「利用できる列車」で比較する
同じ駅から乗っても、列車の停車駅によって所要時間は変わります。次の表は、公式時刻表に掲載された列車の乗車時間を計算した例です。最短時間や平均時間を示すものではありません。
| 区間 | 列車の例 | 発着時刻 | 乗車時間 |
|---|---|---|---|
| 小山→東京 | なすの262号 | 7:21→8:03 | 42分 |
| 宇都宮→東京 | なすの262号 | 7:10→8:03 | 53分 |
| 那須塩原→東京 | なすの262号 | 6:55→8:03 | 68分 |
| 高崎→東京 | あさま612号 | 10:20→11:12 | 52分 |
| 安中榛名→東京 | あさま612号 | 10:12→11:12 | 60分 |
| 佐久平→東京 | あさま612号 | 9:52→11:12 | 80分 |
| 上田→東京 | あさま612号 | 9:42→11:12 | 90分 |
| 長野→東京 | あさま612号 | 9:30→11:12 | 102分 |
| 東京→三島 | ひかり713号 | 13:03→13:45 | 42分 |
| 静岡→東京 | ひかり716号 | 18:41→19:42 | 61分 |
| 熱海→東京 | ひかり716号 | 19:05→19:42 | 37分 |
時刻表の確認日:2026年10月6日。昼間・夕方の列車や東京発の例も含むため、そのまま朝の通勤に使える一覧ではありません。出社日の運転日と、自分の始業・終業時刻に合う列車を必ず確認してください。
長野駅を利用する場合、「かがやき」は全車指定席です。自由席を前提にするなら、「はくたか」「あさま」の時間と料金を組み合わせて比較します。速い列車の時間と、別の列車の自由席料金を一緒に使わないようにしましょう。
週1・週2・週5出社で交通費はどれくらい変わる?
ここでは、出社するたびに自由席の往復分を購入し、会社から出社1日につき往復合計5,000円が支給される条件で計算します。
会社補助の5,000円は、このサイトの比較用に設定した条件です。実際の支給額・対象経路・月額上限は勤務先によって異なります。
会社補助後の自己負担
| 街 | 月4日出社 | 月8日出社 | 月20日出社 |
|---|---|---|---|
| 小山 | 9,440円 | 18,880円 | 47,200円 |
| 宇都宮・高崎 | 16,800円 | 33,600円 | 84,000円 |
| 三島 | 12,560円 | 25,120円 | 62,800円 |
| 熱海 | 9,920円 | 19,840円 | 49,600円 |
| 那須塩原 | 24,800円 | 49,600円 | 124,000円 |
| 安中 | 19,440円 | 38,880円 | 97,200円 |
| 静岡 | 27,520円 | 55,040円 | 137,600円 |
| 佐久 | 28,320円 | 56,640円 | 141,600円 |
| 上田 | 30,960円 | 61,920円 | 154,800円 |
| 長野 | 43,360円 | 86,720円 | 216,800円 |
計算式は「(自由席往復料金−5,000円)×月の出社日数」です。週1・週2・週5の比較用に月4日・8日・20日を設定しています。実際の日数は月によって変わります。
この表は定期券を使わない場合です。特に週3〜5回出社する人は、新幹線定期券を使う場合も比較してください。
会社補助がない場合
会社から新幹線代が支給されない場合は、往復料金の全額が自己負担になります。例えば宇都宮・高崎では、月4日なら36,800円、月8日なら73,600円、月20日なら184,000円です。
「新幹線通勤を認めてもらえるか」と「新幹線代を支給してもらえるか」は、別に確認しておきましょう。
家賃差が残るかを計算する
例えば家賃が月5万円下がり、宇都宮・高崎から月8日出社する場合、会社補助後の新幹線代33,600円を引くと、残る差額は16,400円です。
その差額から、移住に伴って増える車の維持費や駐車場代、駅までの交通費などを差し引きます。家賃だけで比較すると、移住後の支出を小さく見積もりがちです。
私は、普段の出社日数に加えて、出社が週1回増えた場合も計算する方法をおすすめします。勤務先の方針が少し変わっても、住み続けられるかを確かめるためです。
出社頻度から移住候補を絞る
週1回なら、暮らしたい環境を選びやすい
週1回出社なら、通勤の短さを優先する小山・三島だけでなく、那須塩原・静岡・佐久・上田なども比較できます。
ただし、長距離になるほど1回の交通費と移動時間は増えます。長野のように往復料金が高い街では、月数回の出社に抑えられるか、会社補助がどこまであるかが判断の分かれ目になります。
週2回なら、小山・宇都宮・高崎・三島・熱海から比較
週2回では、東京までの移動と日々の暮らしを両立できるかが重要です。まず小山・宇都宮・高崎・三島・熱海を比較し、希望する自然環境や物件条件から候補を絞ると進めやすくなります。
安中も候補になりますが、安中榛名駅への移動と駅周辺の生活環境を含めて検討してください。
週3〜5回なら、物件探しより先に勤務先へ確認
頻繁に出社する人は、会社の通勤手当と新幹線定期券の条件を先に確認します。毎日通える時間でも、支給上限を超える自己負担が家計を圧迫することがあります。
駅までの移動を短くできること、朝夕の列車に選択肢があること、運休時に勤務先と調整できることも必要です。週5回通勤を前提にするなら、実際の平日に試してから判断したいところです。
東京への新幹線通勤で比較したい街11選
1.小山市|通勤の負担を抑えることを優先するなら
小山は、今回の11都市の中では新幹線代を抑えやすい街です。なすの262号の例では、小山駅から東京駅まで42分で移動できます。
在来線でも東京方面へ移動できるため、新幹線以外の経路も確認できます。ただし、在来線を利用した場合は通勤時間が長くなります。
高原や山に囲まれた暮らしを求める人には物足りないかもしれません。田園や川辺のある環境を楽しみながら、東京へのアクセスも重視したい人向けです。
比較するときのポイント:小山駅までの移動時間と、希望する広さの物件を両立できるか。
2.宇都宮市|生活の選択肢と自然への近さを両立
宇都宮は、買い物や医療の選択肢を確保しながら、田園や里山にも出かけたい人が比較しやすい街です。
東京駅までの自由席片道料金は4,600円。なすの262号の例では乗車時間は53分です。市内のどこに住むかによって、宇都宮駅までの移動は大きく変わります。
駅へのアクセスを優先するのか、郊外の広さや静けさを優先するのかを先に決めると、物件を探しやすくなります。
比較するときのポイント:出社日の駅への移動と、普段の買い物・通院の動線。
3.高崎市|東京通勤を残しながら山のある休日を楽しむ
高崎は、東京へ通うための駅と、群馬の山や温泉へ出かける拠点を両立したい人向けです。自由席片道料金は宇都宮と同じ4,600円です。
榛名山や榛名湖など、休日に自然を楽しむ行き先があります。一方で、山に近い場所へ住むほど、高崎駅までの移動が長くなる場合があります。
宇都宮と比較するなら、新幹線代だけでなく、物件条件や好きな自然の違いで選びたいところです。
比較するときのポイント:高崎駅へのアクセス、車の必要性、希望する地域の物件在庫。
4.三島市|水辺の暮らしと東京へのアクセス
三島は、源兵衛川などの水辺が身近にあり、伊豆・箱根方面にも出かけたい人に向いています。東京への新幹線代は、自由席片道4,070円です。
東京発ひかり713号の例では三島まで42分ですが、すべての「ひかり」が停車するわけではありません。通勤では、三島発の朝の列車と東京発の帰宅便を組み合わせて確認します。
市内の物件だけで条件が合わない場合は、周辺の街から三島駅へ通う方法も比較できます。その場合は駅までの移動を加えて判断してください。
比較するときのポイント:使える「ひかり」の時刻と、三島駅までの通勤動線。
5.熱海市|海と温泉を暮らしの近くに置きたい
熱海は、海や温泉に魅力を感じる人が比較したい街です。東京への自由席片道料金は3,740円で、今回の候補の中では交通費を抑えやすい側に入ります。
熱海に停車する「ひかり」を使うと乗車時間を短くできますが、利用できる時刻は限られます。「こだま」も含めて確認することが大切です。
物件選びでは、坂道、買い物、駐車場、観光客が多い日の移動を確認します。駅に近く見える物件でも、毎日歩ける道かどうかは現地で確かめたいところです。
比較するときのポイント:駅までの道の勾配と、日常生活に使いやすい物件か。
6.那須塩原市|高原や温泉への近さを優先
那須塩原は、那須高原や塩原温泉方面へ出かける暮らしに魅力を感じる人向けです。東京への出社を週1回程度に抑えられるなら、比較する余地があります。
なすの262号の例では東京駅まで68分。自由席往復料金は11,200円なので、乗車時間に加えて費用の負担も考える必要があります。
那須塩原駅周辺、黒磯、西那須野、山に近い地域では暮らし方が異なります。自然への近さと、新幹線駅への移動をどこで折り合いをつけるかが大切です。
比較するときのポイント:那須塩原駅までの移動、冬の道路、車を含めた生活費。
7.安中市|山や田園に近い住まいを探す
安中市では、安中榛名駅から北陸新幹線を利用できます。山や田園に近い環境を優先しつつ、東京への出社を残したい人が比較したい街です。
ただし、安中榛名駅と市街地の駅は別の場所にあります。「安中市の物件」というだけで、新幹線駅に近いとは限りません。
駅までの移動、駐車場、買い物や通院の経路を一緒に確認します。新幹線の乗車時間だけでは、生活全体の便利さを判断しにくい候補です。
比較するときのポイント:安中榛名駅と生活施設の両方へ無理なく移動できるか。
8.静岡市|海・山・川のある暮らしを選ぶ
静岡は、海や山、川のある環境と、日々の買い物や医療の選択肢を両立したい人向けです。
東京への自由席往復料金は11,880円です。会社から1日5,000円が支給されても、月8日出社では55,040円の自己負担になる計算です。
住居費の節約だけを目的にすると、通勤費が重く感じられるかもしれません。静岡でどのように暮らしたいかを具体的に描き、費用と合わせて判断したい街です。
比較するときのポイント:静岡駅へのアクセスと、希望する海・山の環境への距離。

9.佐久市|高原の環境と新幹線駅を両立
佐久市では、佐久平駅から北陸新幹線に乗れます。浅間山を望む環境や高原方面へのアクセスを重視しながら、東京の仕事を続けたい人向けです。
あさま612号の例では東京駅まで80分。駅までの移動を加えると長い通勤になるため、週1回や月数回の出社から考えたい候補です。
物件を見るときは、冬の寒さへの備えや暖房費、道路の状態も確認します。広さや家賃に加えて、季節ごとの暮らしを想像することが大切です。
比較するときのポイント:佐久平駅までの移動と、住まいの断熱・暖房条件。
10.上田市|温泉や高原を身近に感じたい
上田は、別所温泉や菅平高原などに魅力を感じる人が比較したい街です。市内から北陸新幹線に乗れるため、東京出社を残す選択肢があります。
自由席往復料金は12,740円。出社回数が増えると交通費の負担が大きくなるため、週1回または月数回の働き方との相性を考えます。
上田駅周辺に住むのか、自然に近い地域に住むのかで通勤の負担が変わります。温泉や高原への近さだけで物件を決めず、駅への往復も確認しましょう。
比較するときのポイント:駅までの移動と、冬も続けられる通勤経路。
11.長野市|月数回の東京出社に合わせて考える
長野市は、戸隠や飯綱方面の自然を楽しみながら、必要な日に東京へ出社する暮らしを考えたい人向けです。
自由席往復料金は15,840円。会社から1日5,000円が支給されても、月4日出社で43,360円の自己負担になる計算です。通勤費を払ってでも住みたい環境かどうかが、判断の中心になります。
「かがやき」は全車指定席です。自由席を使う場合は「はくたか」「あさま」で比較してください。長野駅から離れた地域に住む場合は、駅までの時間も大きく加わります。
比較するときのポイント:出社回数の上限と、長野駅へのアクセスを確保できる住まい。
新幹線通勤を始める前に会社へ確認すること
物件探しの前に、勤務先へ次の内容を確認します。
- 新幹線通勤が認められるか
- 特急料金や指定席料金が通勤手当の対象になるか
- 1日・1か月の支給上限はいくらか
- 実費精算と定期券支給のどちらになるか
- 出社頻度が増減した場合の精算方法
- 運休や遅延で出社できない場合の扱い
- 在宅勤務の条件が今後変わる可能性
自治体の通勤支援制度を利用したい場合も、対象地域、転入時期、勤務先、定期券の購入などの条件を確認します。補助が受けられない場合でも生活が成り立つかを先に計算しておくと安心です。
勤務先への相談項目や相談文例は、こちらにまとめています。
ドア・ツー・ドアで通勤を試す
新幹線の乗車時間が50分でも、それが自宅から会社までの時間ではありません。例えば次の条件なら、片道は1時間45分です。
- 自宅から駅まで:25分
- 駐車・駅構内の移動・待ち時間:10分
- 新幹線の乗車時間:50分
- 東京駅から勤務先まで:20分
自由席を利用する場合は、座れるとは限りません。車内で仕事をするつもりでも、混雑や立ち乗りでは予定どおり進まないことがあります。
候補を2〜3都市に絞ったら、実際の始業時刻に合わせて移動し、帰宅便も試してみましょう。駅の駐車場、雨の日の移動、終業が遅れた場合の列車まで確認すると、毎回の負担が見えてきます。
移住の物件と初期費用を確認する
家を探すときは、家賃や購入価格に加えて、駅への移動、買い物、通院、災害リスクを確認します。山や川に近い住まいほど、自分が求める自然と日常生活の両方を見ることが大切です。
住宅を購入する場合は、出社頻度が変わっても住み続けられるかを考えます。可能なら、賃貸や短期滞在で通勤と生活を試してから判断したいところです。
毎月の支出が決まったら、引っ越し代などの初期費用も別に見積もります。引っ越し料金は、荷物量、移動距離、日程、作業条件で変わるため、同じ条件で見積もりを比較してください。
移住先と時期が決まってきたら、引っ越しの見積もりを比較できます。見積もり時には、追加料金の条件とキャンセル条件も確認しましょう。
筆者なら、通勤の負担を決めてから街を選ぶ
私なら、最初に「月にいくらまで通勤費を払えるか」と「自宅から会社まで何分なら続けられるか」を決めます。その範囲で、温泉、高原、川、海など、暮らしの近くに置きたい自然を選びます。
週2回出社なら、小山・宇都宮・高崎・三島・熱海を先に比較します。週1回や月数回で済むなら、那須塩原・佐久・上田・長野にも候補を広げたいです。
駅に近い家を選ぶか、自然に近い家を選ぶかは悩みどころです。私は、新幹線駅への移動を無理なく続けられる場所を選び、休日に好きな自然へ出かける暮らしから考えます。
まとめ|新幹線通勤は出社頻度と自己負担から判断する
- 刺さる:週1〜2回や月数回の東京出社を残しながら、海・温泉・高原・里山などに近い暮らしを選びたい人。
- 注意:週5回出社、通勤手当の上限が低い、駅まで遠い場合は負担が増えやすい。定期券とドア・ツー・ドアの時間を確認してから判断する。
候補が決まったら、勤務先の通勤手当を確認し、実際の平日に往復してみてください。乗車時間、自己負担、現地の暮らしがそろって納得できる街を選ぶことが大切です。
料金・時刻の参照先
料金と列車時刻は変更されることがあります。以下の公式資料を参照し、購入・契約前には利用日の条件を確認してください。
















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