静岡県田方郡函南町は、熱海市、三島市、伊豆の国市などに接する伊豆半島北部の町です。
JR東海道本線の函南駅があり、熱海駅で東海道新幹線へ乗り換えれば、東京駅まで約1時間で移動できる経路があります。
新幹線駅のある熱海市や三島市より家賃を抑えやすく、丹那盆地の酪農風景、箱根南麓の森林、町営温泉などを身近に感じられるのも特徴です。
一方、函南町は山間部を含むため、町内のどこに住むかで函南駅までの時間や生活環境が大きく変わります。
この記事では、東京駅周辺に勤務する人とフルリモート勤務の配偶者、車1台の世帯を想定し、函南町への移住を5項目で評価します。
先に結論をいうと、函南町は「週1~2回の東京出社を残しながら、家賃を抑えて自然の近くで暮らしたい人向けの町」です。
- 目的地:東京駅
- 評価用の出発駅:JR東海道本線・函南駅
- 利用経路:函南駅から熱海駅へ移動し、東海道新幹線へ乗り換え
- 新幹線:原則として自由席を利用
- 会社補助:1日上限5,000円を想定
- 家賃:2LDK・50~60㎡と3LDK・70㎡前後を確認
函南町の移住スコア
| 評価項目 | 評価 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| A. 東京駅までの通勤時間 | ◎ | 函南駅から熱海乗換で乗車約51分 |
| B. 往復交通費 | △ | 新幹線自由席利用で往復約7,480円 |
| C. 家賃相場 | ◎ | 3LDK・70㎡前後で9万円以内を狙いやすい |
| D. 買い物・医療 | ○ | 日常生活は町内で可能だが車移動が基本 |
| E. 自然環境 | +++ | 丹那盆地、箱根南麓、田園、温泉が身近 |
| 総合判断 | 週1~2出社なら有力 | 函南駅へ出やすい場所を選ぶことが重要 |
函南町の強みは、東京駅までの乗車時間が比較的短いことと、ファミリー向け賃貸の家賃を抑えやすいことです。
ただし、函南駅周辺、町役場・伊豆仁田駅周辺、丹那盆地などでは生活条件が大きく異なります。町全体の数字だけで住む場所を決めないことが重要です。
[PR] 函南町が移住候補に残ったら、賃貸契約前に引越し料金も確認しておきましょう。移動距離や時期によって料金差が出るため、複数社を比較すると予算を立てやすくなります。
A. 函南駅から東京駅までの通勤時間
函南駅から東京駅へ向かう場合、東海道本線で熱海駅へ移動し、東海道新幹線「こだま」などへ乗り換える経路が利用できます。
- 函南駅から熱海駅:約8分
- 熱海駅から東京駅:約40~45分
- 合計乗車時間:約51分
- 乗り換え:熱海駅で1回
当サイトでは列車に乗っている時間を基準にするため、通勤時間の評価は◎です。
熱海駅での乗り換え待ちを含めると、函南駅から東京駅までの所要時間は約1時間~1時間15分が目安になります。
| 出社頻度 | 1週間の往復乗車時間 | 現実性 |
|---|---|---|
| 週1回 | 約1時間42分 | 十分検討しやすい |
| 週2回 | 約3時間24分 | 現実的 |
| 週5回 | 約8時間30分 | 交通費と駅アクセスの確認が必要 |
三島駅経由より熱海駅経由を優先
函南駅は熱海駅と三島駅の間にありますが、東京方面へ向かう場合は熱海駅で新幹線へ乗り換える経路が分かりやすく、運賃も抑えやすくなります。
三島駅まで一度西へ移動してから東京方面へ戻る経路は、列車によっては所要時間や交通費が増えます。
ただし、新幹線の接続時刻は列車ごとに異なります。毎回必ず熱海経由が最適とは限らないため、実際の出社時間を指定して検索してください。
自宅から函南駅までの移動時間に注意
函南駅は町の北東部にあり、町役場や人口が集まる平井・仁田方面とは離れています。
函南駅周辺に住めば鉄道通勤はしやすくなりますが、日常の買い物では車を使う機会が増えます。反対に伊豆仁田駅や町役場周辺は生活しやすいものの、函南駅まで車やバスで移動する必要があります。
候補物件から函南駅まで20分かかる場合、東京駅までの実際の片道通勤は約1時間30分になる可能性があります。
B. 函南駅から東京駅までの交通費
函南駅から熱海駅を経由し、東海道新幹線の自由席で東京駅へ向かう場合、片道3,740円、往復7,480円が目安です。
当サイトの基準では、往復7,000円超~9,000円以下となるため、交通費の評価は△です。
会社から1日5,000円まで交通費が支給される場合、1回の出社につき2,480円が自己負担になります。
| 出社頻度 | 月間往復交通費 | 補助後の自己負担 | 補助なしの自己負担 |
|---|---|---|---|
| 週1回 | 29,920円 | 9,920円 | 29,920円 |
| 週2回 | 59,840円 | 19,840円 | 59,840円 |
| 週5回 | 149,600円 | 49,600円 | 149,600円 |
※往復7,480円、会社補助1日5,000円、1か月を4週として計算しています。
三島駅を利用する周辺自治体と比べると、補助後の自己負担をわずかに抑えやすいのが函南町の特徴です。
ただし、自宅から函南駅まで車で移動する場合は、駅周辺の駐車料金やガソリン代も発生します。
移住前に勤務先へ確認したいこと
- 東海道新幹線の自由席料金が支給対象になるか
- 在宅勤務者の交通費が実費精算になるか
- 函南駅までのバス代や駐車料金も対象になるか
- 1日上限と月額上限のどちらが適用されるか
- 出社日数が増えた場合に定期券へ変更できるか
C. 函南町の家賃相場
函南町は、熱海市や三島市よりファミリー向け住宅の家賃を抑えやすい地域です。
2LDKは6万~8万円前後、3LDKは7万~9万円前後が目安になります。
| 間取り | 家賃の目安 | 探す際の注意点 |
|---|---|---|
| 2LDK・50~60㎡ | 6万~8万円前後 | 町役場・伊豆仁田駅周辺を含めて探しやすい |
| 3LDK・70㎡前後 | 7万~9万円前後 | 築浅や函南駅近くは上振れする場合がある |
3LDK・70㎡前後で9万円以内を狙えるため、家賃評価は◎です。
ただし、函南駅の徒歩圏だけに絞ると物件数は限られます。函南駅周辺は東京通勤に便利ですが、買い物施設が集まる町役場・伊豆仁田駅方面とは生活圏が異なります。
居住エリアごとの違い
| エリア | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 函南駅周辺 | 熱海乗換の東京通勤がしやすい | 日常の買い物には車を使いやすい |
| 町役場・平井周辺 | 行政施設や生活施設を利用しやすい | 函南駅までの移動手段が必要 |
| 伊豆仁田駅周辺 | スーパーなどを利用しやすい | 東京通勤では函南駅か三島駅への移動が必要 |
| 丹那・町東部 | 酪農、田園、高原の自然が濃い | 車への依存度が高く、通勤時間も増える |
東京通勤を優先するなら函南駅周辺、日常生活の便利さを優先するなら町役場・伊豆仁田駅周辺、自然を優先するなら丹那方面という違いがあります。
[PR] 函南町では、庭や駐車場を確保できる戸建ても選択肢になります。購入を検討する場合は、建物価格だけでなく駅への距離、道路状況、災害リスクを含めて比較しましょう。
D. 函南町の買い物・医療環境
買い物環境
函南町内にはスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニなどがあり、車があれば日常の買い物は町内で済ませられます。
道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」では、地元の農産物や特産品を購入できます。
一方、町内に大規模なショッピングモールはありません。衣料品や大型専門店を利用する場合は、三島市、清水町、沼津市方面も生活圏になります。
日常生活には困りにくいものの、大型商業施設は周辺自治体へ出る必要があるため、買い物環境は○です。
医療環境
町内にはNTT東日本伊豆病院や各種診療所があります。また、休日・夜間の救急医療は周辺地域の医療機関と連携した体制になります。
専門的な医療や救急では、三島市、清水町、伊豆の国市など町外の医療機関も利用することになります。
日常の通院先は確保できますが、町内だけで医療を完結できるとは限らないため、医療環境は○です。
持病がある人は、必要な診療科、受診方法、夜間の移動経路を移住前に確認してください。
E. 函南町の自然環境
函南町は、箱根南麓から伊豆半島北部にかけて山、森林、盆地、田園が広がる町です。
- 丹那盆地:酪農と農地が広がる、函南町を代表する田園風景
- 箱根南麓:森林と高台の景色を身近に感じられる
- 原生の森公園周辺:町東部の森林環境を楽しめる
- 来光川:町内を流れる身近な河川
- 湯~トピアかんなみ:町内で温泉を楽しめる
高原、森林、田園、川、温泉という複数の自然要素があるため、自然環境は+++と評価します。
特に丹那方面は、市街地とは異なる酪農地域の景色が広がります。都会から生活環境を大きく変えたい人には魅力があります。
一方、山間部では坂道、狭い道路、冬季の路面状況、土砂災害リスクを確認する必要があります。
函南町で確認したい災害リスク
函南町では、低地の洪水・内水リスクと、丘陵・山間部の土砂災害リスクを物件ごとに確認する必要があります。
- 来光川など河川周辺の洪水浸水想定
- 山間部や斜面周辺の土砂災害警戒区域
- 地震時の揺れや建物倒壊リスク
- ため池が決壊した場合の浸水想定
- 避難所までの道路と高低差
候補物件が決まったら、函南町公式サイトのハザードマップで住所ごとに確認してください。
函南町への移住が向いている人
- 東京への出社が週1~2回である
- 熱海駅での新幹線乗り換えを許容できる
- 家賃を抑えて広い部屋に住みたい
- 車を利用した生活に抵抗がない
- 酪農風景、森林、温泉のある暮らしに惹かれる
- 三島・熱海・伊豆方面を生活圏として利用したい
函南町への移住を慎重に考えたい人
- 東京へ週5回出社する
- 新幹線料金が勤務先から支給されない
- 大規模商業施設を町内で利用したい
- 車を使わず生活を完結させたい
- 坂道や山間部の運転を避けたい
- 駅徒歩圏で多数の賃貸物件を比較したい
筆者が住むとしたら
筆者が東京駅勤務、妻がフルリモート、車1台という条件なら、まず函南駅へ車で10分以内に出られる範囲で物件を探します。
週1回出社なら、補助後の交通費は月約1万円です。家賃も3LDKで9万円以内を狙えるため、東京通勤と住居費のバランスは良好です。
週2回でも補助後の自己負担は月約2万円に収まり、長距離移住としては検討しやすい水準です。
一方、丹那方面は自然環境が魅力ですが、函南駅までの移動時間が増えます。東京出社を続ける間は函南駅寄りに賃貸で住み、町内を理解してから購入エリアを検討します。
函南町と一緒に比較したい街
函南町を検討する場合は、東京への近さと温泉が強い熱海市、新幹線駅があり生活利便性も高い三島市、温泉と狩野川の自然がある伊豆の国市を比較しましょう。




まとめ:函南町はどんな人に刺さる?
- 刺さる:週1~2出社で東京駅にも通いたい。家賃を抑えながら、丹那盆地、森林、田園、温泉がある暮らしを選びたい。
- 注意:町内の居住場所によって函南駅までの時間が大きく変わる。買い物・通勤・災害リスクを住所単位で確認したい。
函南町は、東京への乗車時間、交通費、家賃、自然環境のバランスに優れています。
特に週1~2回出社では、熱海市や三島市より家賃を抑えながら東京通勤を続けられる可能性があります。物件を決める前に、候補地から函南駅まで移動し、実際の時間帯で東京駅まで往復しておきましょう。



コメント